1年間オナ禁して大学受験失敗した話

決断

これは僕が高校生だった頃の話。

その頃はまさに思春期真っ盛りで、女の子を意識したり、性欲が爆発していた時期でした。

友達との会話は

「俺昨日3回抜いたぜ」

「このAV女優可愛いよなぁ」

みたいな下ネタばかりでした。

そんな中、高校3年生になり、ついに大学の受験勉強が本格的に始まりました。

そこで私はなぜか急に

 

大学受験が終わるまでオナニーをしない!

 

と決断をしたのです。

 

そのときの心境は詳しく覚えていないのですが、自分にとってかなりチャレンジングな国立大学を志望していたことや、大学受験というものが修行のようなイメージがあったので、何か厳しいことを自分に課したかったのかも知れません。

とにかく私は1度決めた事は貫き通す性分なので、固く心に誓いました。

オナニーをしない!と。

その頃、彼女もいなかったので、つまり射精自体を禁止したという事です。

そうして、私の人生で最も長いオナ禁生活がはじまったのです。

 

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順応 

この生活を始めたての頃はムラムラして仕方ありませんでした。それまで、ほぼ毎日シていたのに急にシなくなるわけですから、禁断症状とまではいかないものの、かなり苦しかったです。

 

この決断について、家族にはもちろん周りの友達にも言っていませんでした。なので、友達のHな話や、どのAV女優が好きかという会話を普段通り行わなければいけませんでした。

それはまるで砂漠を歩いていて、自動販売機がそこら中にあるのに買うお金がない。水がすぐそこにあるのに飲めない。それなのに水がいかに美味しいかを説明してくる人と一緒に歩いている。そんなもどかしさを感じながら、学校生活を送っていました。

 

ただ、ムラムラのピークも2、3日で過ぎていき、一週間もすると、この生活に慣れていきました。

2週間くらいして一度夢精したような気がしますが、そこからは特に何もなくなりました。さらに、1ヶ月ほどして朝勃ちもしなくなっていきました。

ついに体が理解したのです。

こいつはもう射精をしなくなった、普通の方法では精子を外に出せない。と

なので、そこからはおそらく体内にたんぱく質として戻るのか、尿で排出されるのかで循環していたと思います。

 

オナ禁1ヶ月目で僧侶のような心持ちになっていきました。

感情の起伏が緩やかになり、刺激の少ない生活を送っていました。

学校で勉強して自宅で勉強して、お風呂で音楽を聞き、10時に床に就く。そして朝6:30に起きる。そんな生活を送っていました。

 

 

試練

しかし、その頃、わたしは恋をしてしまったのです。

恋の相手は物理の授業の時だけ席が隣になる女の子でした。

特別美人ではないのですが、可愛らしくて元気。そして沢山話しかけてくれたその子に惹かれていきました。

当時の自分は彼女ができたことが無い童貞で、刺激がなく、先が不安な生活を送り、さらにオナ禁ブーストもついていました。

その女の子に惹かれる条件は揃い過ぎていたのです。

 

授業中は、その子とずっと喋っていました。こんなに自分と喋ってくれるなんてもしかして俺のこと好きなの?と思っていました。それから物理の時間が一番の楽しみになり、そして、

 

一番の苦手科目になっていきました。

 

 

あの頃は神様に試されていたのかなと思います。女の子ではなく勉強を選択できるのかという試練です。しかし私は女の子を選択してしまいました。

私はオナ禁をすることで性欲に打ち勝ったつもりでいましたが、

本当の意味で勝ってはいませんでした。

 

「男は女に夢中になると本来の目的を見失う」

と、この経験から学びました。

 

 

そして、月日は過ぎ、冬がやってきました。試験はもうすぐなのに成績は上がらない。

周りはどんどん成績が伸びて行く中自分は成長が止まっていました。

今まで周りよりも成績が良かったことにかまけて、勉強方法を見直したりはしていませんでした。

塾にもいかず自宅で勉強していたのも良くありませんでした。

受験を何度も間近で見てきた人からのアドバイスがもらえる。周りに頑張っている同級生がいる環境で勉強出来る。

という点で塾は行っておくべきだったと思います。

そんなどうしようもない感情を家族にぶつけてしまっていました。

それくらい人生がかかったイベントだと思っていました。

しかし、そんなプレッシャーを常に感じていたら神経が持ちません。

もっと、スポーツなどで汗をかくなど、自分が夢中になれることでドーパミンを出し、ストレスを発散すべきでした。

 

がむしゃらに努力するだけでは成果は出ない。

「何をすべきか、冷静に論理的に考え、行動することで成果は出る」

と、この経験から学びました。

 

 

本番

そしてセンター試験の日がやってきました。ここではあまり詳しく書きませんが結果はいまいちでした。センターの点数で志望校の合否予測判定をするとしっかりと「E」が表示されていました。しかし2次試験の配点が高い大学だったので、諦めずせっかくここまできたのだから志望校を変えず、受験しようということになりました。

 

そうして2次試験の日がやってきました。記念受験みたいなものだからと自分をリラックスさせていましたが、会場に着くと、だんだんと緊張していきました。

試験科目は数学、英語、理科の3科目を1日で行うというものでした。

試験の教室に着いて、席に座るとさらに緊張が増していきました。

「ドクン、ドクン」

心臓の鼓動がいつもより強く感じます。

 

そして1科目目の数学が始まりました。

対策問題で一度やったことがある問題が出たのに、きっちり回答できませんでした。

焦りが募ります。

「まずい、理科の次に得意な数学でこけてしまった。。」

「英語で挽回は難しいから、理科の化学で挽回するしかない。。」

 

そこで、昼休憩の時間になりました。

昼ごはんがなんだったのか、どこで食べたのかも覚えていません。

 

そして、英語が始まります。

苦手な長文ばかりで、さらに食後ということもあり、何度も思考が停止してしまいます。

英語も手応えはイマイチでした。

「まずい、物理は苦手だから本当に化学で挽回するしかない。。」

 

「ドックン、ドックン」

 

心臓がさらに強く鼓動し始めました。

 

そしてついに勝負の理科が始まりました。

まずは1まとまりになっている解答用紙を1枚ずつ切り取っていきます。

「ビリッ、ビリッ」

教室中に全員が紙を切り取る音が響きます。

理科は物理と化学があるので、7枚くらい解答用紙を切り取る必要があり、明らかに今までよりも切り取る時間が多いです。

そしてようやく最後の一枚を切り取ろうとしたら、、

 

「ビリィィ、、」

 

少し解答用紙の上の方が破れてしまいました。ただ、少し上の方が切れただけなので、問題ないと思いましたが、念のため試験官に確認して、心置き無く問題に集中しようと思い、手をあげて試験官に確認しました。

 

「すいません、ここの上が少し破れたんですが、問題ないでしょうか?」

 

すると、試験官は無表情のまま機械のような声で

 

「その質問にはお答えできません」

 

え。。

想定していた回答と違いすぎて固まってしまいました。

 

「いや、この程度の破れなら大丈夫ですよね?」

「その質問にはお答えできません」

 

即答。

再びフリーズ。

 

「ご心配でしたら新しい用紙を用意しますがどうしましょう」

 

まじか、、

こんなに時間かかったのに、また最初から7枚も破るなんて、しんどすぎる。。

 

カリカカリカリ」

 

周りはすでに問題を解きはじめている。

やばい。ここで悩んで時間をかけたくない!

 

「すいません。新しい解答用紙をください。」

 

ようやく決心して、新しい解答用紙を破きはじめた。

 

「ビリッ、ビリッ」

 

教室に自分が破る音だけが響いている。

周りは問題を解いているのに。

「ビリッ、ビリッ」

理科で挽回するしかないのに。。

「ビリッ、ビリッ」

今度は絶対破るのをミスしてはいけないと緊張が高まる。

紙を破る指がブルブルと震え出す。

 

やばいやばい。人生かかっているのに

 

「バックンッッ、、バックンッッ、、」

 

心臓が聞いたことがない強さで鼓動して、鼓膜が揺れる感覚を味わう。

 

 

その時、

 

続きはNoteに記載していますので、良ければ見てください。

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